2020年11月30日月曜日

ピンチを学びのチャンスに‼ 5年生「国際交流会」より

地域参画型授業  5年生「国際交流会」

 毎年、CS協議会のご協力をいただいて、総合的な学習の時間で学んだことを、体験的に深めるための国際交流会を開催してきました。
 今年度はたくさんの外国の方々を一同にお招きして、それぞれのブースに分かれて、日本の文化を外国の方々にお伝えするようような企画は、変更せざるを得ない状況でした
 では何かほかの形で、少しでも、広い世界にに子供たちが目を向けて、文化や歴史等の多様性のすばらしさに気付けるような体験はできないかと思考錯誤しました。
 そこで、今回は11月28日土曜日を使って、次のような国際交流会を開催いたしました。いつもでしたら、学校公開で、たくさんの保護者の皆さんにも参観していただき、子供たちを応援していただいていたのですが、今回はそれもかなわず、今できることで、最高の交流会にしようと、子供たちの実行委員会を立ち上げ取り組んできました。


 今回講師としてお招きしたお客様は、ネパールのご出身で、働きながら日本の学校に通って日本語と英語を習得されました。敬語も交えて流暢な美しい日本語が印象的です。今は誰もが憧れる空港で働くキャリアウーマンさんです。
 講師の先生に加え、ネパールの井戸を掘る活動にも取り組んでいる本校CS会長さんも、ネパールの現状について話をしてくださいました。
 講師の先生からは主にネパールの子供たちの遊びの様子、日本に初めて来たときの印象、日本の生活で驚いたことや、暮らしやすさなど、事前に子供たちから質問を募ってあったことについて、丁寧に説明してくださました。
 一方、CS会長さんからはネパールの貧しい地域に住む子供たちの様子、学校に行きたくても、家計を支えなくてはいけない事情などのお話がありました。会長さんからは、学校へ通えることの幸せや、何不自由なく生活できる幸せについてお話しいただきました。学校もない、トイレもない、病院はあってもベッドもお医者様も、手術道具もない現状について教えていただき、たくさんの写真を交えて現状を知ることができました。恵まれた国日本に暮らす私たちには驚くことばかりでした。 

第二部は交流タイム!
講師の先生は実はネパールダンスの先生もされていたことがあり、子供たちにその素敵な舞を披露してくださいました。

その後、担任も民族衣装のサリーを着せて
 いただきダンスに参戦‼5年生の
児童もみんな一緒に、
           ネパールダンスを踊りました                 

 5年生の子供たちからは、お礼のダンス「七小ソーラン」を披露しました。ネパールダンスに造詣の深い講師の先生は、ソーラン節にとても興味をもたれていました。ネパールダンスも生活の中のちょっとした動作が振付に取り入れられています。北の海の漁師さんの様々な漁の所作が取り入れられているソーラン節と、とても似たところがあるのだと思います。

交流第三部「一緒に遊ぼう!」では、講師の先生も交えてクラスごとの「だるまさんが転んだ!」に挑戦!


 「だるまさんが転んだ」をこんなに楽しめる子供たちを、私はいまだかつて見たことがありません。そのくらい楽しい時間でした。ソーシャルデスタンスをとって、鬼に名前を言われたら振り出しに戻る方式です。本気で転んだりダッシュしたりするエネルギッシュなだるまさんたちの躍動に、元気付けられました。講師の先生との、貴重な交流の時間となりました。

 大きな中国と大きなインドに挟まれた小さな国ネパールです。でもヒマラヤの山々に抱かれた素晴らしい自然環境に恵まれた国です。日本も豊かな自然に恵まれていますが近年は、多くの自然災害に心を痛めています。きっと豊かな自然に恵まれた国だからこその悩みがネパールにもあるのだと思います。この交流を通して学んだことを次の学びにつなげていければと思います。
 世界中で、そして地球上で今何が起こっているのか、自分たちから目を開いて見ようとする気持ちを、少しずつ育てていきたいです。












2020年11月29日日曜日

ピンチを学びのチャンスに!4年生「百人一首の取組み」

 4年生地域参画型授業 ー百人一首の取組みからー

 総合的な学習の時間に10月から取り組んできた「百人一首」の学習です。はじめたころは、百人一首を初めて知った子もたくさんいました。今年度は感染症拡大の防止を考慮して、一対一の対戦をしながら、それぞれの子供たちのやり方で歌を覚えていきました。

 対戦するということは、相手の努力に敬意をもつということ。だから、礼に始まり礼に終わることも学びました。「相手がいるから対戦ができルールを守り、勝敗を受け入れることが、対戦を楽しめることにつながること」も、日々体験的にじっくりと学んだ4年生です。

10月末の教室での練習風景より
 この間の子供たちの前向きな取組みの様子は、素晴らしいものがありました。多分ご家庭での励ましや応援もたくさんいただいているのだろうと伝わってきました。練習のある日は、自分たちの対戦の様子を見てほしいと、子供たちが校長室に呼びに来てくれることも度々でした。

 いよいよ11月25日、学芸大学の百人一首サークルの学生さん2名を講師としてお迎えして「紅白歌合戦」の時を迎えました。講師の先生方は、大きな大会で活躍していらっしゃる名人級の方々で、毎年CS会長のご紹介で来校してくださっています。

①まず初めに講師の先生方から、公式な大会での百人一首の考え方やルールをお話しいただきました。

②次に、クラスの代表の子供たちと講師の先生による対戦を行いました。クラスの代表の子供たちとの対戦を、祈るようにそして誇らしげに見守る各クラスの子供たちの様子から、これまで取り組んできた時間が子供たちを確実に成長させたことを証明してくれました。





③ここでいよいよ「紅白歌合戦」4の1と4の2が、総合点で勝敗を決めることになっていました。
 結果発表がありました。なんと「15対15 3引き分け」の見事な結果となりました。最近4回の練習対戦では勝ちのクラスが偏っていたそうなのですが、追い上げたクラスの猛撃も素晴らしかったのだと思います。また、ずっと勝ち続けていた方のクラスは、追われる立場から解放されて、少しほっとした様子だったと担任から報告を受けました。まさしく「あっぱれ!」
 全力でいろいろなことに向き合うことができる4年生の子供たちを、心から誇らしく思います。きっとこの後グレードアップした子供たちは、また次の目標を見つけて努力を続けることができると思います。
 
 この活動を支えてくださったCS協議会会長さん、学芸大学サークルの講師の先生方、文香の学びを準備してくださった講師の先生、子供たちの学ぶ意欲や、心の揺れをある時は支え、ある時は励ましてくださった保護者の皆さん、本当にありがとうございました。


2020年11月21日土曜日

しびれるように心の底から「楽しい!」が飛び出してくる体験を!

 

たくさんの支えをいただきありがとうございました。

 保護者の皆さんからのアンケートが本当にたくさん集まりました。十分ではないとこがたくさんあった開催でした。また、会場へのアクセスや、入場、参観方法等々、多くの制限をさせていただきましたにも関わらず、保護者の皆さんからは温かいメッセージをいただきました。その一つ一つから教職員一同、勇気をいただきました。ありがとうございました。
 いただいたご意見等は、今日からの教育活動に生かしてまいります。

子供たちの「アフター ダン・ラン7」の交流も素敵です

 6年生から、初めての大きな取組みを頑張った1年生に、メッセージが届きました。この後、一年生も6年生にお手紙を書きました。
〇6ねんせいのソーランぶしを見て、なんかすごいみんながそろっていて、みんながじょうずですごいなあとおもいました。だからじぶんも、がんばろうっておもいました。
〇ダンスをおどっていたら、いいかぜがふいて、きもちよかったんだよ。
〇おてがみありがとう。とってもうれしかったよ。100メートルそうは、すごくはやくてびっくりしたよ。こんどまたいっしょにあそびましょう。ソーランぶしがかっこよかったよ。
 
 1年生は今までの運動会ではいつもスタートのあたりに座っていますので、ゴールするお兄さん、お姉さんを間近で見たことはありません。今年の1年生はその意味では超ビップ席で6年生が走り抜ける瞬間を見ることができました。とても興奮している様子が、1年生の座席からずっと伝わってきていました。学校での学びは、こうやって下の学年に脈々と伝わっていくのだととても微笑ましく、誇らしくも思えました。

しびれるように心の底から「楽しい」がとびだしてきた!

4年生の学級だよりからは、こんな詩人を見つけました。
〇80メートル走を思いっきり走ったら、そのあとはエイサーでドキドキでした。でも始まったらドキドキが自分の「イーヤーサッサー」の声に吹き飛ばされて青空の中に消えていきました。大きな声でどんどん体が軽くなって、しびれるように心の底から「楽しい!!」が飛び出してきました。

 明日からも、しびれるように心の底から「楽しい!!」が飛び出してくるような体験を、子供たちがたくさんできる学校にしていかなくてはと、子供たちから大きな宿題をもらった気がしました。

2020年11月12日木曜日

ダン・ラン7(セブン)予告編

「ダン・ラン7」予告編を特集します。

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大の猛威が私たちの生活を一変させてしまったころから、もうずいぶんたくさんの時間がたちました。一度諦めかけた運動会ですが、どんな形であれ、子供たちの一生懸命な姿を見ていただける場を、この11月14日と決めて、準備を進めてきました。誰も経験したことのない、「ダン・ラン・7」を、いよいよ土曜日に迎えようとしています。
 学習に充てることができる時間は、臨時休業によって、大きく減りました。その分、土曜日の学習を行っても、月曜日を6時間授業にしても家庭学習を頑張ったとしても、まだまだ時間は足りません。学校行事として取り組んできた様々なことを、学習に振り替えて時間を確保。年間の指導計画も大きく入れ替えをして、次の学年になる時に、しっかりと力を付けていられるように今、取り組んでいます。
 一方、学校行事も子供たちに豊かな人間性と学びに向かう力を育てるために大切な時間だと考えてきました。特に、昨年度末の卒業式、4月の入学式、移動教室、縦割り班活動等々、最高学年の自覚と自信をつけるために必要な学校行事が体験できていない6年生のことをずっと思いながら、試行錯誤を繰り返してこのダン・ラン7を企画しました。
 この学校の6年生でよかったと6年生が感じ、明日に向かう力が湧いてきたら嬉しいです。そんな6年生の姿から後輩たちも七小の伝統を引き継ぐことができると信じています。

ナンバーワンの走りではなく、オンリーワンの走りを!


 走競技では、今年度は順位をつけることは致しません。でもこの日をめざして練習してきた「走り」をどうぞ応援してください。スタート地点に立った時の押しつぶされそうな感じの緊張感、走り出したときに頬に感じる風の強さ、自分と向き合った数十秒間と走り切った時の爽快感等々。数十メートルであっても、子供たちの成長には大切な体験だと考えています。
 ナンバーワンの走りではなく、オンリーワンの走りをどうぞ認め、励ましていただければと思います。

夢中になれることがあるって素敵です

 各学年の表現予告編です。例年ですと、3週間ほど前から運動会の特別時間割を組んで、体育の時間を多めにとって練習をしていました。でも今年度は、前出の通り、体育の学習の時間だけを特別に設定することはできません。2週間でやれることに精一杯取り組みその成果を発表することに決めました。そしてコロナの三密対策もありますので、本番まではほとんどマスク着用、ソーシャルディスタンスをとっての、制限のある中での練習となりました。
 そんな制限の中でも、休み時間も自分たちで練習したり、授業で全員が揃うまでのほんのわずかな時間を使ってもダンスを練習する姿もありました。夢中になってダンスに取り組んでいるときの子供たちの顔は、本当にほれぼれするぐらい輝いています。夢中になれることがあるって素敵です。
2年生「全集中! 2年の舞」

6年生「轟6(とどろく)ソーラン」

4年生「エイエイサー」

3年生「七小花笠」

1年生「友よ!」

5年生「七小ソーラン」
 
 けやき学級の子供たちは、それぞれの学年の交流学級に入って、一緒に競技や演技に取り組んでいます。特に、2年生表現のオープニングは、けやき学級の2年生の太鼓名人たちが、武州太鼓の先生と一緒に学んだ太鼓のバチさばきを披露します。こうご期待!

 それぞれの子供たちが、それぞれの場面で、一生懸命力を出し切って、ダン・ラン7に臨みます。子供たちのこの日の頑張りに、そしてこの日までの積み重ねてきた努力や工夫に、どうぞ大きな拍手をお願いいたします。
 13日付で再度の参観のためのお願いを一斉メール配信します。保護者の皆さんで一致団結して子供たちの応援団になっていただけることをお願いいたします。お願いすることの大変多い「ダン・ラン7」ではありますが、ご理解とご協力をお願い申し上げます。

恐るべしケヤッキーの生命力

南門の本校のシンボルツリー ケヤッキー

 全くの余談です。
 この写真は今日の夕方撮影した本校のシンボルツリーの欅です。実はこの夏の終わりに、毛虫が発生し、専門の植木屋さんに、枝の剪定をしていただき、さっぱりとしたスポーツ刈りになっておりました。
 隣の桜の木の葉っぱはすっかりと色付き、まさに落葉の季節を迎えているところです。ところがケヤッキーは、こんな感じで、最近青々とした緑の新芽が出始め、新緑の季節を迎えています。恐るべし、ケヤッキーの生命力!毎日七小の子供たちの頑張りを一番いいところから見下ろし、応援してくれています。ご来校の際は、子供たちの躍動とともにケヤッキーの生命力からも、どうぞ元気をもらってください。
 
 ダン・ラン7の受付は、このケヤッキーのある南門一か所です。北門からは敷地内に入れませんのでお間違えのないよう、ご来校ください。

2020年11月10日火曜日

児童虐待防止推進月間のお知らせ

「児童虐待防止推進月間」を機に、文部科学大臣より全国の家庭・地域の皆さまに対して、児童虐待の根絶に向けたメッセージが発信されましたので、お知らせします。 保護者、学校関係者、地域の皆さま

2020年11月6日金曜日

6年生のドリームプラン

 6年生 図工 ドリームプラン

 2階の図書室からお客様の玄関にかけての廊下に、今、6年生の作品が展示されています。作品名は「ドリームプラン」。

 6年生の子供たちがこんなところでこんなことがしたいという夢を形にした作品です。一つ一つ見ていくと、楽しくて楽しくて、釘付けになってしまいます。本当は皆さんにもご来校いただき、全部をご鑑賞いただきたいところですが、なかなか今年度は、かないそうにありません。ほんの一部ですが、ご紹介いたします。

「こんな温泉でゆっくりしたい」(富士山温泉)

「シャボン玉 秘密基地」

「パンダの家で暮らしたい」

「空中へ」(空に住んでみたい)

「サクランボの建物で映画をみたい」

海の中の学校

こんな卵焼きの家で生活したい

雲の上カフェ
子供たちのドリームプランをお楽しみいただけたでしょうか。何歳になっても子供たちのこの発想力に負けない夢をもって、前向きにプランニングできる大人でいたいなあと思います。

2020年11月2日月曜日

4年生 「いとおかし」

 4年生 地域参画型授業「文香」に挑戦!

10月26日(月曜日)

 4年生は、今総合的な学習の時間を使って「日本の伝統文化について学ぼう」ということで「百人一首」に取り組んでいます。コロナ禍ということもあり、いつもですと二人以上のグループで対戦する百人一首ですが、今年は個人戦に挑戦しています。「ちはやぶる」の漫画の影響もあり、子供たちがの中には、何の抵抗もなく、百人一首を楽しむ雰囲気が出来あがりました。ご家庭でも随分ご協力をいただき,百首全部覚えてしまったという子もいるとのこと。おそるべし、4年生の集中力です。「いとおかし」

 小倉百人一首を編纂したのは藤原定家とされていますが、集められている歌は平安時代(4世紀ごろ)から、順徳院(13世紀ごろ)鎌倉時代までと長きにわたっています。
 4年生はこの百人一首のかるた会に挑戦しているところです。そして大好きな歌を選んで、その歌に合った香りを作る学習「文香」(ふみこう)に取り組みました。「文香」という日本古来からの伝統文化を、今を生きる4年生がどう受け止めるのか、興味津々な授業展開となりました。「いとおかし」

 東京都にはたくさんの学校がありますが、15種類ほどのお香を教材として購入し、理科室の冷蔵庫に毎年分類して保存している学校はまず本校以外にはないと思われます。

 本校では幸いに、地域にお住まいの国文学を専攻されている大学の先生を講師にお迎えしています。この講師の先生の全面的なご協力よって学習が成り立っています。お香をグループ別ごとに準備し、お香を包む紙や、しおりに着ける水引の準備まで、微に入り細にわたってこの日の授業に備えていただきました。感謝申し上げます。

 まず平安時代というと、きれいに着飾ったお雛様のイメージの時代ですが、なぜこんなにお香の文化がいきわたったかについて講師の先生からお話がありました。お風呂もない、トイレも完備していない時代には町中、部屋中に悪臭が漂っていたことが予想されます。その匂いを消すためにお香の文化が出来上がったそうです。子供たちはその情景を子供なりに想像し、なるほどと納得していました。

 自分の選んだ歌が春の歌ならば、少しさわやかで甘い香りを、冬の歌ならばぴりりと辛い香りを、恋の歌ならば甘酸っぱい香りを??・・・・子供たちは自分なりの根拠をもって香りを選び調合します。世界でたった一つのオンリーワン オリジナルブレンドフレグランスの出来上がりです。
 調合し終わったら、紙に包んで自分で筆ペンで歌をしたためた封筒に、その香りを収め、ひもをつければ出来上がり。この作品は、子供たちにとってとても大切な人に、この後プレゼントすることになっているそうです。「いとおかし」

授業後の子供たちの感想です。
〇僕が選んだ歌は「秋風に たなびく雲の 絶え間より もれいずる月と 影のさやけき」です。この歌は雲の切れ間から、月の光が出て、きれいという意味で、イメージすると気持ちよくなります。匂いはリュウノウを入れて、少しさわやかさを出してみました。

〇 私が選んだ歌は「天の原 振りさけみれば 春日なる 三笠の山に い出し月かも」です。遣唐使として中国に行き、30年間帰ってこれない悲しさを月にあらわしています。「月は日本で見ていたものと同じなんだ」と慰めている歌なので、月(自然)と、ふるさと(甘さ)をイメージして匂いをつくりました。



つっちょさん いじめ防止ライブin 七小

 七小体育館で
いじめ防止ライブを開催しました

令和2年10月24日(土曜日)
 つっちょさん 不思議な名前ですが、子供のころ「●●ちょ」とお互いに呼び合うのがはやり、その時についた呼び名が「つっちょ」。そこで、シンガーソングライターとしてデビューする時のアーチスト名も「つっちょ」になったのだそうです。今ではテレビに出演したり、CDを発売したり、「赤毛のロッソ」という絵本も手掛けられて、大活躍をされているアーチストでいらっしゃいます。でもここまでの道のりは順風満帆ではなく・・・・・・
 昨年の2月ごろ、ある教育系の雑誌の中でつっちょさんのことを取り上げた記事を見つけました。「子供のころのいじめを受けた経験がある自分がいて、でも、ほんの少しの勇気と、たくさんの人たちの支えがあって今を生きている自分がいるということに感謝している。今を生きるたくさんの子供たちに、自分の歌と、言葉を伝えたい!」という内容の記事でした。

 この記事にとても感銘を受け、ぜひ本校の子供たちや、保護者・地域の皆さんが集まる場所でライブを開催してもらいたいとその日にオファーをしました。つっちょさんはすぐにお返事を下さり、「ぜひ国分寺七小へお邪魔させてください!七小の子ども達に会えるのが楽しみです!」と、お返事を下さいました。やったー!!!と喜んでいた矢先に・・・・・・

 新型コロナ感染症の猛威は私たちの生活様式を一変させ、普通だった学校生活も臨時休業、分散登校、三密対策・・・・と、制限が大きくかかりました。

 もうつっちょさんのライブも今年は無理かなあとも考えましたが、開催方法を工夫して、何とか実現したいと考えました。そして、5・6年生のみ、学年ごとの40分ライブと決めて、つっちょさんに 再提案させていただきました。つっちょさんからはすぐにお返事をいただき、必ず実現させましょう、と言ってくださいました。そして前日には遠くから機材を積んで準備に来てくださり、本校の担当者との事前の打ち合わせも入念にさせていただきました。
 そして何とか当日を迎えることができたこのライブ、つっちょさんにとっては、三年前から学校を回り始めて、これで93回目の学校ライブということになるとのことでした。

 実は今回のライブの中で紹介された「赤毛のロッソ」という絵本は、つっちょさんがご自分の体験をもとにかいた作品で、たくさんの小学校に寄贈されています。新しく専門のクリエイターが、この絵本をアニメーションにして絵本が動き出すようになりました。(「アートにエール」という審査会で2万人の中から選ばれたそうです)コロナ禍で講演が軒並み中止になってしまったので、今回の七小ライブが、アニメーション版「赤毛のロッソ」のデビュー日となりました。(この絵本の動画はインターネットを通じて誰でも閲覧できるようになっているそうですので、ご家族で是非ご覧になってみて下さい。)柔らかい映像と、つっちょさんのさわやかな歌声とが、静かに心にしみてくる、素敵な作品です。
 子供たちが書いた感想の一部を紹介します。

〇今日はライブをありがとうございました。最後の「平凡な日々」に感動しました。実はつっちょさんの子供のころのことが、とても自分に似ていて、まさに自分のことではないかと思い、とても感動しました。朝お母さんとけんかをして「行ってきます。」も言わないで出てきてしまったので、とてもぐっときました。なので帰ったら「ごめんなさい。」と「いつもありがとう。」をしっかり言って、感謝の気持ちを伝えたいです。今日は本当にありがとうございました。(6年生)
 
〇私は改めて、母の大切さと、いじめは絶対だめだということをを考えました。私はつっちょさんの実際にあった話を聞いて、すごいなあと思いました。なぜならいじめにあってため込んだ気持ちをいじめてきた人にも言ったからです。あと、自分の母に実はいじめにあっていたことを言えたのがすごいと思いました。私だったら絶対に言いたいことも言えないと思います。私はこれからも母に感謝しながら生きていきたいです。ありがとうございました。
(5年生)