2020年12月14日月曜日

ピンチを学びのチャンスに!6年生「はばたけ未来へ!」 

6年生地域参画型授業「はばたけ未来へ」

 今年度の6年生は『はばたけ未来へ』の単元で、キャリア教育に取り組みました。実際にご自分で企業を立ち上げていらっしゃる方をお招きして、夢の実現の途中でどんなことに悩みどんな葛藤を乗り越えてきたのか、お話をうかがうことにしました。巣立ちの日をもうあと数か月後に控えた六年生と「夢をもつこと」についてみんなで考えられたらいいなあと思いました。

 コロナ禍にあって、学びを開くことに慎重なこの時期ではありましたが、たくさんの我慢を強いてきた今年の6年生には、ぜひたくさんの夢を抱き、その夢に向かって自信をもって進んでいってほしいと考え、敢えてこのテーマに挑戦することにしました。もちろんCS会長さんのご尽力により、今回も素敵な講師の先生との出会いがありました。

 今年のことをお話しする前に、過去2年間の6年生の『はばたけ未来へ』の学習を振り返ってみます。               

 平成30年度は主権者教育に取り組みました。

「私たちが開く国分寺の未来」というテーマで、「どうしたら国分寺がよくなるか」ということを考えました。そして自分たちが社会に参画していくことはどういうことなのか主権者となる自覚と責任を体験することができました。たくさんの方々にご尽力いただいて授業を創ることができました。その中のお一人 星野信夫 元国分寺市長さんからは、社会に参画することの大切さを学びました。ご自身の経験から、小中学生でもできることを具体的に教えていただきました。「観客からプレイヤーに!」というお話が、子供たちの心に響きました。
 
 「どうしたら国分寺がもっとよくなるか」をそれぞれが、観客からプレーヤーになって考えました。3学期にはマニュフェストをもとに、市長の候補者を立て、実際に模擬選挙を行いました。本物の投票箱や、投票用紙も準備していただき、本番と同じように模擬選挙を体験させていただきました。
「 はじめは国分寺をよくするなんて簡単だと思っていました。けれど、お金や土地がなかったり、誰かの今の生活が損なわれたりすることをきちんと考えないといけないことも分かりました。・・・」という当時の6年生の感想が印象的でした。


令和元年度の6年生は裁判員裁判に挑戦しました

選んだ教材はNHKの番組「昔話法廷」シリーズの中から
「三びきのこぶた」と
「かちかち山」です

4人の弁護さんが6年生の学びに加わってくださいました。学習の最後に、弁護士の先生方からこんな貴重なお話をいただきました。




〇一つの事実があっても、色々な見方(評価)ができる。だからいつも柔らかい視点をもって、反対の人の考えもよく聞き、丁寧に自分の考えをわかるように伝え、説得してほしい。

〇同じ事実もいろいろな見え方がする。たとえばマスコミが犯罪者と言っても、裁判にかけなければわからない。被告人の立場も考え、やり直すチャンスを考えたい。人は必ず失敗をする。でも本当に悪い極悪人は、何万人に一人しかいないと思う。「間違えを犯したら、必ずやり直してほしい」と願って弁護士をしている。

巣立ちの日を控えた6年生の子供たちに、きっとこの弁護士さんからのメッセージは届いていることと思います。

さて今年度(令和2年度)の『はばたけ未来へ』はキャリア教育に挑戦

 講師の先生はどんな仕事にも大切な共通なことがあるというお話から始まりました。
6年生の保護者の皆さんは、ぜひ子供たちとこのあたりのお話をしてみてください。その後、コミュニケーションにおけるリアクションの大切さも話題になりました。6年担任2人が前に出て、お互いの良さを褒め合うワークがありました。その後に子供たち同士も、良さを褒め合ったり、しっかりリアクションを返したりする体験をしました。
                                        
 講師の先生は、甲子園にも行っている、生粋の野球大好き球児でした。高卒で自立して生活をされたとのことですが、ありがとうがなかなか伝えられなかった自分自身を振り返って,有難うの気持ちを伝えることの大切さもお話しくださいました。
 最後は、自分の夢を100個書いてみようというワークに入りました。書いたことを一つ一つゆっくりでいいから行動に移してみる。チャレンジしてみるということを話してくださいました。

子供たちの学習後の感想(講師の先生へのお礼の手紙)です。
〇…コミュニケーションの大切さや、これからの夢を楽しく教えてくれてありがとうございました。褒めることで相手の反応が変わり、伝える人自身も暖かくなることができました。
これからやりたい100のことはまだまだあるけれどこれから少しずつでもやっていきたいです。

〇…私はコミュニケーションが苦手ですがうなずいたり、笑ったりすることでよくなることを実感できて、これからも続けていきたいと思いました。そして「ありがとう」を言う大切さもわかり、これからどんどん言っていこうと思っています。…私が救われた気持ちになったのは、まだ夢が決まっていなくて、焦っている気持があったけど、やりたいことを100個近くかくことができ、なんかホットしました。ありがとうございました。