お越しいただいたのは、田中法律事務所の田中洋一郎弁護士です。とても優しい語り口で、子供たちも安心して授業を受けていたと思います。
子供たちが何気なく考えているいじめについて、実際にいじめに遭い、自殺に至ってしまった子供の手紙などの資料を使いながら、いじめを受けている側の視点に立って考えられるように工夫された構成でした。
人間には心のコップがあり、そのコップに悲しみや苦しみが流れ込み、たまっていき、コップからその悲しみや苦しみがあふれ出してしまった時に、自殺などの行動に至ってしまうのではないかという話は、とても印象的でした。
また、いじめに関わる人間としては、①いじめられている人、②いじめている人、③いじめに加わっている人、④いじめを見ている人、という4種類があり、それぞれの立場でできることがあるそうです。特に、いじめを見ている人は、いじめをなくすための何らかの行動を起こさないと、いじめられている人にとっては、その人は結局何もしてくれない人ということになり、いじめられている人にとっては、結果として②や③の人と変わらなくなってしまうそうです。
子供たちも私たち教員も、そして保護者や家庭・地域の方々も、子供たちの小さな変化に気づくアンテナを高くもち、いじめの早期発見と早期対応に努めなければならないと改めて考えさせられました。